ダッチオーブンでビーフシチューを作ったことがあります。

食べられなかった。

塩辛すぎて。


最初の失敗、記録しておきます

3年くらい前の秋キャンプ。

「ダッチオーブンで本格料理してみたい」と思って、初挑戦を決意。YouTube見ながら「ビーフシチューがいいかな」と。

レシピ通りにやろうとしたんですが、問題が途中で発生した。

コンソメが足りなかったんです。

「コンソメキューブ3個」のところ、1個しか持ってきてなかった。

「まあ塩で補えばいいか」と判断した。

補えなかった。

「塩分足りなかったら追加できる。追加したら戻せない」、これは料理の基本中の基本なんですけど、焚き火の前に立ってると冷静な判断ができなくなるんですよね。

最終的にしょっぱくて食えない液体の中に、やわらかい牛肉が漂う謎のシチューが完成した。

肉だけ食べました。シチュー部分は廃棄。

妻は「おいしそう」と言いながら一口食べて「……無理」と言った。


その失敗から3年、焚火飯の成功率は大幅に上がりました。

コツは「シンプルにする」ことだった。

難しい料理より、素材の味を活かすものの方がうまくいく。

今は3つのレシピを軸にしてます。


レシピ1:釣ったアジのアクアパッツァ

これが一番好きです。釣りと直結してるから。

朝に釣ったアジ(20cmくらいのが理想)を、夕方焚き火でアクアパッツァにする。

材料(2人分)

  • アジ 2〜3匹(内臓処理済み)
  • ミニトマト 10個くらい
  • ニンニク 3かけ
  • 白ワイン 100mlくらい(なければ日本酒でも)
  • オリーブオイル 適当に
  • 塩 少なめから調整

作り方

ダッチオーブン(またはスキレット)にオリーブオイルを熱して、ニンニクを炒める。

アジを両面焼く。皮がパリッとするまで。ここは時間をかけていい。

ミニトマトを入れてつぶしながら炒める。白ワインを入れて蓋をして10分。

以上。


はじめてこれを作ったとき、びっくりした。

「なんでこんなうまいんだ」って。

自分で釣った魚、だから美味しいのかもしれないけど、それだけじゃなくて、シンプルな料理って素材の旨味が全部出てくる感じがある。

妻が「これまで食べたキャンプ飯で一番おいしい」と言った。

その日に釣れたアジじゃなくても、スーパーで買ったアジ(下処理済みのやつ)でも十分うまい。


レシピ2:メスティン炊き込みご飯

失敗が少ないのはこっちです。

材料(1〜2人分)

  • 米 1合
  • 水 200mlくらい
  • めんつゆ 大さじ2
  • しめじかエリンギ 適当に
  • 鶏もも肉か缶詰のサバ 好みで

作り方

米を軽くといでメスティンに入れる。水とめんつゆと具材を全部入れる。

固形燃料1個で炊く。燃料が消えたらひっくり返して10分蒸らす。

完成。


これの何がいいって、ほったらかしでいいこと。

炊いてる間に焚き火でもして、アクアパッツァでも作ってれば、気づいたらご飯が炊けてる。

失敗のポイントは水の量くらいで、最初は「めんつゆ多め、水少なめ」の方向でいく方がいい。

缶詰サバ版が案外うまかった。鯖の旨味がご飯全体に染みて、キャンプっぽい豪快な味になる。


レシピ3:ダッチオーブン丸鶏ロースト

これはキャンプに慣れてきた頃にやり始めたやつ。難しそうに見えるけど、実は塩をするだけで何とかなる。

材料(3〜4人分)

  • 丸鶏 1羽(1.5kgくらいのが扱いやすい)
  • 塩 大さじ1〜2(多めが正解)
  • ニンニク 丸ごと1個
  • ハーブ 何でも(ローズマリーが王道)
  • オリーブオイル

作り方

前日か朝に、鶏の表面と内側にたっぷり塩を擦り込む。これだけ準備しておく。

キャンプ場に着いてから、ニンニクとハーブを鶏の中に詰めて、ダッチオーブンに入れて蓋。

炭の上に置いて40〜60分(鳥の大きさによる)。

上からも炭をのせると均一に焼ける。


初めてうまくいったのはこのくらいのことを守ったからだと思う。

大事なポイントは「開けすぎない」こと。

焚き火料理ってつい確認したくなるんですよ。でも開けるたびに温度が下がる。特にダッチオーブンは密閉が命なので、蓋を開けるのは最小限にする。

最初の1時間、頑張って我慢してみてください。

焦げ臭い匂いがしない限り、大丈夫なことが多いです。


道具は少なく、シンプルに

最初のビーフシチュー失敗から学んだのは、「凝った料理より素材の旨味を引き出す方がうまくいく」ということです。

アクアパッツァは5種類の食材。炊き込みご飯はめんつゆと米。丸鶏は塩だけ。

キャンプ場で複雑なことをしようとすると、必ず何かを忘れたり、判断を誤ったりする。

シンプルな料理ほど失敗しない。そして「外で食べる」というだけでうまくなる。

「魔法のかまどごはん」という商品があって、段ボール製の炊飯器みたいなもので、アウトドアで炊き立てご飯が食べられるという代物です。緊急用として車に積んでおく目的で買ってみたら、これが普通においしかった。


秋の焚き火のそばで、何かがグツグツと煮えてる。

星が見えて、空気が少し肌寒くて、手元だけが暖かい。

その時間のために、秋キャンプに行ってると思っています。

失敗した最初のビーフシチューも、今となっては笑い話。

「あの日なかったら、ダッチオーブン料理の沼に落ちなかったかも」と思うので、むしろよかった。

良い焚き火を。


関連記事